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6兆円の中国「ペット市場」4つのトレンドをみる

中国のニュースサイト『新華網』が9月30日に報じた記事によると、中国の「ペット産業」が急速に拡大し、2024年には市場規模が3000億元(約6兆円、1元=約20円)を超えたそうです。

特に犬猫向けのペットフード市場は900億元(約1兆8000億円)に達し、前年比8.3%増という成長を見せています。

2024年の全国ペットフード生産量は5年前に比べて約67%増加。2025年も順調に拡大を続けているようです。専門家は、かつて海外ブランドの下請けだった中国企業が、今では自社ブランドを持つようになり、独自開発で高付加価値市場に参入していると指摘しています。

AIによるイメージ画像

記事では、ペット産業の「4つのトレンド」が紹介されています。

まず1つ目は、ペットフードのブランド化です。中国の大手通販サイトでは、売上げが前年より36%増加。上位10ブランドのうち半数が国産ブランドで、すでに複数の企業が上場を果たしています。

2つ目は、ペット用品のスマート化。上海で開催された「アジアペット展」では、AIカメラ付きの自動掃除猫砂や、スマホアプリと連動する給餌器などが注目を集めました。ペットの健康状態をデータで管理するアプリも登場し、ペットとの暮らしは“デジタル時代”に突入しています。

3つ目のトレンドは、産業の集群化です。山東省や河北省では「ペット産業園区」が次々と建設され、全国で22か所が稼働中。深圳市でも7.5万平方メートルの「ペット経済産業園」が建設中で、180社以上の企業が入居予定だそうです。

最後のトレンドは、ブランドの国際化。日本や韓国を中心に、中国産ペットフードの輸出が拡大しているそうです。AI技術を活用した「スマート猫砂盆」なども世界180か国で販売されており、中国ブランドの存在感が高まっています。

こうした動きの背景には、若い世代を中心とした「ペットを家族の一員とする」価値観の広がりがあります。特に都市部では、単身世帯や共働き世帯の増加により、ペットへの支出が増加しているようです。

今後は、政府と企業、消費者が一体となり、「人とペットが共に豊かに暮らせる社会」へと進化していくかが注目されます。

参考:宠物产业发展呈现四大趋势

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