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上海レゴランド開業、LABUBUも爆売れ―中国で大人の「子ども心」が経済を動かす

中国で今、「童心」を刺激する経済活動が熱い注目を集めています。

『新華網』によると、ブラインドボックスやトレンドトイを中心とした新しい消費スタイルが、大人たちをも巻き込むかたちで広がりを見せているようです。

特に人気を集めているのが、キャラクター「LABUBU」をモチーフにしたブラインドボックスです。製造元であるPop Martによると、希少な「隠しアイテム」は二次市場で定価の20倍以上、つまり数百元(約数千円ほど、1元=20.5円)で取引されることもあるそうです。

また、今月5日には中国本土初の「レゴランド」が上海で開業し、チケットやホテルの予約が殺到。施設周辺の消費熱も高まっているようです。

こうした動きの背景には、「癒し」や「没頭」といった感情価値を重視する若者の心理があります。ブラインドボックスを購入する60%以上の人が25-35歳の間に集中しています。

この記事では、30代のITエンジニアが「レゴを組み立てることで心が落ち着く」と語り、20代女性が「LABUBUに着せ替えをするのが至福の時間」とコメントしました。

経済効果も見逃せません。たとえば浙江省では、玩具人形向けの衣装を制作する工場がフル稼働。1日あたり3万セットを生産し、その半分は海外に出荷されているそうです。また、キャラクターに化粧やアレンジを施す「改娃師」という新しい職業も登場。1件あたり100〜300元(約2050〜6150円)の料金でも予約が殺到しています。

一方で、この熱狂の裏には課題も潜んでいます。たとえば品質の悪い模倣品や、安全基準を満たさない商品が市場に流入しており、浙江省では違法コピー商品1.8万点が摘発された事例も紹介されています。

『中商産業研究院』の予測によると、中国のIP玩具市場は2025年に911億元(約1兆8700億円)に拡大する見通し。このブームは一時的なものではなく、新たなライフスタイルや文化現象として社会に定着しつつあるのかもしれません。今後はより健全な市場運営と、消費者保護がカギとなりそうです。

参考:捕捉“童趣”经济商机

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