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中国家電業界に異変、エアコンで小米が格力に挑む

中国のエアコン市場で「第2位」を巡る争いが激しくなっています。

『連線Insight』が報じたところによると、格力(グリー・エレクトリック)と小米(シャオミ、Xiaomi)の間でオンライン販売シェアをめぐる“口論合戦”が繰り広げられているそうです。

発端は、7月のエアコンのオンライン販売ランキングをめぐるデータの食い違いです。小米の幹部がSNSで「小米が格力を抜き、第2位になった」とするデータを紹介したのに対し、格力の市場総監である朱氏は「格力が依然として首位を維持している」と真っ向から否定しました。朱氏は調査会社のデータを示し、小米側が引用した数値に疑問を呈しています。

小米はこの夏、エアコンの販売が大きく伸びました。2025年第2四半期の大家電事業の売上は前年同期比66.2%増、出荷台数は540万台を超え、前年比60%以上の伸びを記録。対照的に格力は2024年通期の売上が前年比7.26%減と、3大白物家電メーカーの中で唯一のマイナス成長となりました。

こうした状況の中、格力はブランド刷新に動いています。今年から全国の店舗を「董明珠健康家」へと改名し、経営者である董明珠氏の個人ブランドを前面に打ち出しました。また、ライブ配信での販売やオンラインチャネルの拡大にも積極的ですが、新商品のデザインが批判されるなど課題も残されています。

一方で、小米は「3年以内に大物家電で国内トップ3に入る」「エアコン事業で第2位を狙う」と明確な目標を掲げ、家電市場での存在感を強めています。これにより、美的、ハイアール、格力という3強が長年築いてきたシェア構造にも変化の兆しが見えてきました。

中国のエアコン市場は、美的・格力・ハイアールの3社で約7割のシェアを占めるとされています。しかし販売チャネルは、従来の店頭販売からオンラインとオフラインの融合へと移り変わっています。

小米のような新興勢力は、オンラインの強みを活かして急成長しており、格力のような老舗は戦略転換を迫られています。今後は、技術力に加え、販売手法やブランド力をどう構築できるかが、生き残りの大きなカギとなりそうです。

参考:小米进攻,格力被动?

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