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中国「耳経済」が拡大!ポッドキャスト1億3000万人

中国で「耳で楽しむ」コンテンツとして人気が高まっているのが、音声メディア「ポッドキャスト」です。

『新華網』が伝えたところによると、こうした「耳朵経済(耳経済)」と呼ばれる新しい市場が、急速に拡大を続けているようです。

中国国内では、通勤時間や就寝前、フィットネス中など、いわゆるスキマ時間に音声コンテンツを聴く人が増えており、2024年には中国語ポッドキャストのリスナーが1億3400万人に達したとのことです。

これはネットユーザーの約12%に相当します。また、音声配信プラットフォーム「小宇宙」では2024年、前年と比べてユーザー数が約50%も増加し、約4万6000の新番組が立ち上がったそうです。

音声コンテンツの人気の理由については、「ショート動画に比べて、じっくりと情報や考えを掘り下げられる」といった意見や、「まるで“耳の中の友達”のような感覚で、孤独感を和らげてくれる」といった声が寄せられているとのことです。

実際、リスナーの76.2%が1日に30分以上聴いているというデータもあります。

また、番組を配信するクリエイターも多様化しており、専門分野を活かす人もいれば、趣味や思いつきで始める人もいます。音声コンテンツは低コストで始められることから、かつては視聴者だった人たちが次々と発信者側に回っているようです。

さらに、広告や有料番組を通じたビジネスも進んでおり、45.9%のリスナーが過去1年で有料コンテンツを購入したことがあると答え、63.6%が広告に肯定的な姿勢を示しています。これにより、番組制作の持続可能性や、クリエイターの収益化の道が広がっているようです。

とはいえ、課題もあるようです。人気番組にビジネスチャンスが集中し、中規模や新人クリエイターには収益化の壁が立ちはだかっているのが実情です。高品質な番組制作には時間と労力がかかるため、内容の質と更新頻度を維持することが難しいという声もあります。

このように、ポッドキャストは単なる情報伝達手段にとどまらず、個人の発信、感情共有、コミュニティ形成の場として注目されています。中国においても、今後はAI技術の活用や他メディアとの連携によって、さらなる広がりが期待されているようです。

参考:持续演进的“耳朵经济”

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