中国の家庭用家電市場で「多扉型冷蔵庫」が大きな注目を集めています。
『36氪』によると、以前は上下2ドアの冷蔵庫が一般的でしたが、今では3ドアや4ドア、さらには6ドアまで登場しているそうです。
「1ドアは安価で省電力だが容量が小さい。2ドアは日常使いには十分だが、食材を細かく分けて保存するには限界がある。そのため3ドア以上が人気になってきた」と紹介されています。
3ドアになると温度調整ができる「変温室」が追加され、肉や魚を最適な状態で保管できます。4ドア以上のモデルではドアのデザインも多彩で、冷蔵・冷凍・変温室を細かく分けられるほか、製氷室やくだもの専用室などの機能も充実しています。
4,5ドアがあるモデルはフランス式と呼ばれ、6ドアモデルのは日本式と呼ばれています。6ドアモデルは日本のメーカーが生産しているものが多く、冷凍室がさらに細分化され、野菜室・急速冷凍室・製氷室・通常の冷凍室と4つに分かれているのが特徴です。
『2024有意思生活方式報告』によると、生活の満足度を高める家電として、冷蔵庫はエアコンに次いで2位にランクインしています。
この記事では「扉の数が増え、収納エリアが細かくなるほど、果物や野菜、調理済み食材、さらに化粧品まで分けて保管できる」と指摘。若い世代には作り置きや冷凍食品の管理がしやすく、生活がより便利で快適になることが支持される理由です。
こうした動きは、中国のライフスタイルの変化を反映しています。
共働き家庭の増加やまとめ買いの習慣、健康志向の高まりが背景にあり、食材を長くおいしく保てる多機能冷蔵庫が選ばれているのです。
日本の価格比較サイト「価格.com」を見てみても、2025年7月の冷蔵庫・冷凍庫 人気売れ筋ランキングは1位と2位を占めているのも6ドアモデルの冷蔵庫でした。日本でも同じような生活スタイルが広がって、機能的な冷蔵庫に人気に出ているのかもしれません。
出典:『36氪』「为什么冰箱的门越来越多了?」