11月23日、中国の広西チワン族自治区玉林市で、地下駐車場内を遊んでいた2歳の子どもがSUVに轢かれる事故が発生しました。
運転手の視界から外れる「死角」に子どもがいたため、悲劇を防ぐことができなかったと報じられています。この事故で、子どもは救急搬送されましたが、残念ながら命を落としました。
車にはどれも死角があり、特にSUVのような車ではその範囲が広いことが指摘されています。
河南省で行われたテストでは、静止状態のSUVの死角に75人もの子どもが隠れることができると示されました。
さらに、運転中には車体の動きや視界の遮りで新たな死角が生まれ、歩行者や自転車利用者にとって危険な状況が増えます。例えば、車が曲がる際に起きる「内輪差」やAピラー(フロントピラー)が遮る視界などが代表的です。
また、トラックが曲がり角を通過する時が最も危なく、事故も多いと指摘されています。
ドライバーができる対策としては、車に乗る前に周囲を確認することが重要でしょう。特に小さな子どもがいる可能性がある場合は、車の四方をしっかりチェックすることが求められます。
また、低速走行を徹底し、駐車や曲がる際は一度停止して安全を確認するのが望ましいとされています。Aピラーが視界を遮る場合には頭を動かして視野を確保する工夫も必要です。
保護者には、子どもを駐車場や車道近くで遊ばせないようにする注意喚起がされています。特に車の近くでは立ち止まらず、遊ばないように伝えることが大切です。
また、外出時には子どもの手をしっかりと握り、手首をつかむことで万が一手を振りほどかれても安全を守れるようにする工夫が推奨されています。
車両の死角が引き起こす事故は、運転者と保護者の双方が注意を払うことで防げる部分も多いと考えられます。安全な交通環境を作るためには、日常的な心がけが欠かせません。