2025年上半期、中国のティー飲料市場では「新茶飲六小龍」と呼ばれる6ブランドが注目を集めました。
古茗(GOOD ME)、蜜雪冰城(MIXUE)、霸王茶姬(CHAGEE)、沪上阿姨(AUNTEA JENNY)、奈雪の茶(NAIXUE)、茶百道(CHA PANDA)の6社です。
古茗、蜜雪冰城、霸王茶姬、沪上阿姨がこの半年で相次いで株式上場しました。すでに上場した奈雪の茶と茶百道の6社の株式市場での評価は明暗が分かれています。
中でも蜜雪冰城(MIXUE)は2025年3月、香港で約40億香港ドル(約740億円、1香港ドル=約18.5円)の大型IPOを実施。初日株価は290香港ドル(約5370円)に達し、時価総額は一時1000億香港ドル(約1兆8500億円)を突破しました。4月には霸王茶姬(CHAGEE)や沪上阿姨(AUNTEA JENNY)も上場し、新茶飲ブームを後押ししました。
半年後の株価を見ると、古茗(GUMING)が175%増でトップ、蜜雪冰城(MIXUE)が77%増と堅調です。
一方、奈雪の茶(NAIXUE)は93%の大幅下落。時価総額でも蜜雪冰城(MIXUE)が1789億元(約3兆5700億円、1元=約20円)で首位、奈雪の茶(NAIXUE)は19億元(約380億円)に沈みました。売上でもMIXUEは2024年に248.29億元(約4970億円)と圧倒的です。
蜜雪冰城(MIXUE)と奈雪の茶(NAIXUE)の明暗が分かれたのは運営モデルの違いにあると推測できるかもしれません。 蜜雪冰城(MIXUE)は主に加盟式の運営で、営業収入は加盟店舗への原材料や管理費などの収入で成り立っています。一方、奈雪の茶(NAIXUE)は直営型です。
利益率でみると、一番高いのは霸王茶姬(CHAGEE)でした。秘密は原材料が茶葉とミルクと包装材料だけで構成されており、コストが低く抑えられているようです。
海外の市場への進出も進んでおり、全世界で展開する中国の茶飲料の企業のこれからの動きも注目です。