近年、中国の一部農村地域では、結婚の際の高額な「彩礼(結婚に際して新郎側が新婦側に支払う贈り物)」が社会問題となっています。
ある調査では、彩礼を含む婚姻費用が急増しており、一部の男性は結婚に100万元(約2100万円)以上を費やすことが明らかになりました。
高額な彩礼は本来の意味を逸脱し、人間関係や愛情を金銭で図ろうとするだけでなく、婚姻に対する不安を増幅させといった問題を引き起こしています。
例えば、32歳の労働者、劉さん(仮名)は、15万元(約315万円)の彩礼と都市部での住宅購入の頭金と車の買う費用など高額な出費で婚約を解消しました。
武漢大学の調査によると、2021年の彩礼の全国平均は約14万元であり、結婚費用は高騰を続けています。
高額な結婚出費の原因として、農村の多くの若者が都市での生活を望むことや、高額な男女比の不均衡また万が一離婚する時に彩礼である程度での金銭面の保証などがあげられています。
高額な結婚費用は親世代にとって大きな負担になりますし、若者も自ら進んで結婚という道を選ばない現状を引き起こしています。
一方、政府や地域社会は、結婚費用の高騰を抑制し、家族のサポート体制を強化するための様々な対策を講じています。
例えば、低彩礼や無彩礼を推奨するキャンペーンを実施したり、結婚費用の削減を目的とした政策を導入するなどの取り組みが進められています。
このような政策が功を奏するまでまだまだ道のりが長いです。
原因は違いますが、日本でも若者の結婚問題が時々取り上げられます。若者の結婚問題について中国や日本で社会的なサポートがどのように行なわれるのか注目です。