中国の農業関連メディア『農民日報』によると、今年の夏、中国で野菜の価格が大幅に上昇しました。この背景には、異常気象や供給不足があるようです。
今年の夏は記録的な猛暑が続き、気温が40度を超える日も多く、野菜の生育に悪影響をもたらしたようです。そのため、供給不足となり市場で野菜の価格が上昇しました。
農業専門家の孫氏は、今回の価格上昇は特に幅広く、長期間にわたっているとしています。
例として、寿光市ではキュウリの価格が急騰し、8月4日には1kgあたり12.8元(約256円、1元=20円)と過去最高値を記録しました。6月の平均価格より400%近く上昇しました。
気温上昇だけでなく、降水量の変動も価格上昇に拍車をかけました。一部の地域には洪水で野菜が収穫できなくなったり、大幅に収穫量が減ったりして、夏の野菜供給に大きく影響を与えしています。
東北部や西北部といった主要産地の農産物は輸送コストの高さで、野菜の価格の高騰にも寄与しているようです。しかし、専門家によれば、9月中旬以降には供給が回復し、価格も安定する見込みです。
こうした価格変動によって、タイミングを逃して収益を得られなかった農家もいれば、高値の恩恵を受けて利益を得た農家もいます。
しかし、多くの農家は気候変動や市場の不安定さに直面しており、栽培の時期や品種を見直す必要に迫られています。さらに農家たちの協力も求められます。
今回の野菜価格の高騰は、気候変動が農業に与える影響の大きさを示しています。農産物の値段の高騰は消費者にとっても家計の負担が増えることになります。
私たちは個人としても対策を取る必要もあるでしょう。例えば、家庭農園や野菜が安い時期に乾燥野菜や漬物を作ったりして備蓄できるかもしれません。