中国で地方都市での低価格住宅が注目を集めています。
特に黒竜江省の鶴崗市は「全国最低の住宅価格」として知られ、話題となりました。現在、その他の地方都市でも同様の現象が広がっているようです。
例えば、遼寧省の阜新市では約4.2万元(約90万円、1元=21.5円)で52平米のマンションを27歳の阿福さんが購入しました。
北京や天津では高すぎてどうしようもありませんが、地元で手ごろな価格の家を見つけることがきました。阜新市の立地や生活の質、そして北京からのアクセスの良さも購入の決め手となったようです。
同様に、遼寧省の凌海市では、学生の劉さんが2.5万元(約54万円)で42平米の新築物件を購入しました。
劉氏は、北京での生活を続けながらも、凌海の家を「第二の故郷」として考えています。凌海の生活は北京とは大きく異なり、地元の人々との温かい交流が彼の心を癒しているといいます。
一方、地方都市での低価格物件はいい話ばかりではありません。
雲南省宣威市では、自由業の周さんが3.2万元(約69万円)で60平米の住宅を購入しました。しかし、彼女は地域の治安の問題や、地元の人々との摩擦に悩まされ、最終的にはこの物件を手放す決断をしました。
このようなトラブルから、地方都市での安価な住宅購入には慎重な調査と検討が必要であることが伺えます。
これらの事例は、中国の一部の若者が低価格で安定した住居を求め、地方都市に移住する動きを示しています。特に、高騰する都市部の住宅価格に対抗し、地方での新しい生活を模索する傾向が強まっているようです。
しかし、地方都市での生活には、それぞれの特性や課題があります。購入前の十分な調査や現地での生活体験が重要でしょう。