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四川・峨眉山で「付添い登山サービス」が話題 多様化する付添い経済

四川の観光地・峨眉山で、観光客を支援する「陪爬(付添い登山サービス)」が注目を集めています。

報道によると、山頂までの標高差が大きく、全長27キロを超える峨眉山の登山道で、多くの若い男性を中心としたチームが、観光客を背負ったり抱きかかえたりしながら登山をサポートする様子が動画で拡散され、議論を呼んでいるそうです。

サービスの料金は1人あたり500~1200元(約1万~2万4千円、1元=約20円)で、登山用具の貸し出しや写真撮影、登山途中のサポートなども含まれています。

一方で、「観光客と過度に接触するのは“際どい行為”にあたるのではないか」との声もあり、ネット上では「登山を楽しんでいるのか、それとも外見の良い同行者を求めているのか」といった批判的なコメントも見られるそうです。

しかし、チームの代表者は「基本的に身体の接触はせず、客の要望があった時のみ補助している」と説明し、主な役割はルート案内や安全確保であると強調しています。

峨眉山景区管委会も「新しい需要から生まれた業態であり、もし不適切な行為があれば厳格に取り締まる」とし、今後は業界団体の設立や資格認定制度を導入して、サービスの健全な発展を目指す姿勢を示しています。

観光協会の関係者も「同行登山は体力面だけでなく、精神的な支えやガイド機能もある」とし、サービスの存在意義を認めつつ、標準化と職業訓練の必要性を指摘しました。

こうした「付添い登山」の盛り上がりは、中国で広がる「付添い経済」の一端とも言えそうです。

日本でも山岳ガイドやポーターの文化はありますが、そこに「楽しさ」や「コミュニケーション」といった付加価値を重ねてサービス化している点は興味深いところです。

中国の若い世代にとって、登山そのものが体力勝負というより「体験イベント」として捉えられつつあり、今後こうしたサービスはさらに多様化していくのかもしれません。

参考:峨眉山“陪爬”业态兴起:服务边界引讨论,多方回应需规范发展|封面头条

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